「はいがん」 と入力すると、
「肺癌」
と変換された。
もちろん正しい。
でも、「癌」になってからの「癌」という文字は、今までと違う感覚を覚えます。
「癌」という漢字が、怖い。
だから、自分でこの言葉を使うときは、「肺がん」と書きます。
医学事典等によれば、
「癌」は胃がんや乳がんなど、形のあるがん=固形腫瘍で使われ、
一方、「がん」は、白血病などの血液腫瘍で使われます。
したがって、肺がんは「肺癌」なのですが、
やはり、そう書くのは怖い。
自分ががんになる前は、普通に書くことができたのに・・・。
ま、最近、新聞や本・雑誌などの書物では、一般的に、
「癌」ではなく、「がん」とひらがなで表記されていることがほとんどなのですが。
こんなことを考えたのは、退院時の診断書や、生命保険の請求のための書類に書かれた、
「肺癌」という文字をみてからです。
私は、大学病院で手術をうけたので、「主治医」と「担当医」がいて、
手術の執刀や説明は「主治医」、
その他の経過観察や書類の作成などのことは、若い「担当医」が行います。
で、主治医が使うのは、「肺がん」「肺腫瘍」という言葉。
手術の説明のときも、その言葉を紙に書きながら話を聞いていたのですが、
その時は、特に気に留めず聞いていました。
そして、退院間際、担当医が書いてくれた退院時診断書。
そこには、
診断名:肺癌
と書かれていました。
確かにその通りだし、「肺癌」と診断されたことは理解・納得しているのですが、
やはり、その文字を見たときには、ドキッとして、涙が出そうになりました。
同じ意味なのに、同じ発音なのに、漢字とひらがな、こんなに受ける印象が違うんだ、
と感じた瞬間です。
お見舞いに来てくれた同僚(看護師)も、私の診断名を知っていたのですが、
「肺癌」と書かれた書類を見て、
「やっぱ、この字は、見るとリアルだし、キツイね…。」
と言っていました。
担当医はその先生なりの考えがあって使っている言葉だと思うので、
別に責めるつもりはないのですが、
私は、今後、患者さんやその家族が受けるであろう印象を考えると、
仕事上では「癌」というは使わない、そう決めました。
・・・と書きましたが、人によって「がん」でも嫌だったり、
「腫瘍」のほうが怖かったりする人がいるのかもしれませんね。
2011年、肺腺がんⅠAとの「告知」を受け、手術を受けた、アラフォーナースです。 人生楽ありゃ苦もあるさ。 医療者が患者になった時、何を感じるのか? 周囲の友人・知人(これも医療者)の反応は? 治療の過程で感じたことを、患者としての視点から、時には医療者としての視点から、忘備録的に書いていこうと思います。
2012年1月8日日曜日
2011年10月31日月曜日
告知の告知 その1 夫に
10月
「問題ない」と言われることを予測して、とりあえず、最終の受診になるはずだった。
4月の健康診断のX-Pで不明の影が見つかって、5月にCTで精査。
何かあるけど、小さくて(1㎝)わからないから、7月に変化があるか、もう一度CTを撮りたい。
7月のCTでも、大きさに特に変化なし。
胃液培養で結核感染ではないことは証明された。
CRP、WBC値に異常なし。呼吸器症状なし。
じゃ、何か?
分らない。
Dr.「このまま様子見でもいいんだけど・・・、でも、3か月後に、もう一度だけCT撮らせて。」
夫や友人、職場の同僚・上司にも、受診で仕事を休んだり遅刻したりする手前、
「肺に何かあるらしいんだけど、まだ何か分らないんだって。
気管支炎の治った後の瘢痕化かもしれないって。」
と伝えていた。
10月 「告知」
手術を受けることになったことを、夫や周囲に、「どう告知」するか。
たった今、自分が、「肺がんであって手術が必要」ということを告知されたばかりなのだが、
今度は、その事実を、伝えなければならない。
夫は、どんな反応を示すかな?
友人は?同僚・上司は?
「誰から?」・・・もちろん、夫から。
「あのね、手術することになった。」
「え、なんで?」
「あのね、肺がんかも、って言われた。」
「え?がん?・・・言ってる意味が分からない。」
「分んないって・・・わたしも、今、そう言われたばかりなんだもん。」
「そのまま入院なの?悪性なの?やばいの?」
「がんだから、悪性。入院はすぐじゃない。今すぐはやばくない。」
「今日、帰ってくるの?」
「うん、仕事行って、帰る。帰ったらまた詳しく話す。」
電話の後、少し涙が出た。
診察室で、自分が「告知」されたのは少し前のこと。
その時は、それでも、冷静にしていたのかもしれないが、夫に話したら、
急に、現実味を帯びてきて、怖くなった。
がんは自分の体に起こっていることなんだけど、
もちろん、がんになったこと、手術することは怖いけど、
夫がショックを受けているだろうな、と想像すると、そちらのほうが辛かった。
「問題ない」と言われることを予測して、とりあえず、最終の受診になるはずだった。
4月の健康診断のX-Pで不明の影が見つかって、5月にCTで精査。
何かあるけど、小さくて(1㎝)わからないから、7月に変化があるか、もう一度CTを撮りたい。
7月のCTでも、大きさに特に変化なし。
胃液培養で結核感染ではないことは証明された。
CRP、WBC値に異常なし。呼吸器症状なし。
じゃ、何か?
分らない。
Dr.「このまま様子見でもいいんだけど・・・、でも、3か月後に、もう一度だけCT撮らせて。」
夫や友人、職場の同僚・上司にも、受診で仕事を休んだり遅刻したりする手前、
「肺に何かあるらしいんだけど、まだ何か分らないんだって。
気管支炎の治った後の瘢痕化かもしれないって。」
と伝えていた。
10月 「告知」
手術を受けることになったことを、夫や周囲に、「どう告知」するか。
たった今、自分が、「肺がんであって手術が必要」ということを告知されたばかりなのだが、
今度は、その事実を、伝えなければならない。
夫は、どんな反応を示すかな?
友人は?同僚・上司は?
「誰から?」・・・もちろん、夫から。
「あのね、手術することになった。」
「え、なんで?」
「あのね、肺がんかも、って言われた。」
「え?がん?・・・言ってる意味が分からない。」
「分んないって・・・わたしも、今、そう言われたばかりなんだもん。」
「そのまま入院なの?悪性なの?やばいの?」
「がんだから、悪性。入院はすぐじゃない。今すぐはやばくない。」
「今日、帰ってくるの?」
「うん、仕事行って、帰る。帰ったらまた詳しく話す。」
電話の後、少し涙が出た。
診察室で、自分が「告知」されたのは少し前のこと。
その時は、それでも、冷静にしていたのかもしれないが、夫に話したら、
急に、現実味を帯びてきて、怖くなった。
がんは自分の体に起こっていることなんだけど、
もちろん、がんになったこと、手術することは怖いけど、
夫がショックを受けているだろうな、と想像すると、そちらのほうが辛かった。
2011年10月28日金曜日
そんな急に言わないで・・・告知は突然に!
「あ、ここね。これ、小さいけど、がんの専門医が見たら10人中10人が、がんって言う所見です。」
CTの画像の白い影は、3か月前の画像よりちょっぴり大きくなっているという。
・・・今、がん、って言いました?
それって、告知ですか?!
そんな、あっさり。
もうちょっと、タメがあるかと思っていたよぅ。
私が看護師だから?
いや、それ以上に、私が看護系大学の教員であることが、カルテにばっちり書かれていること、、
そして、ここがその大学の附属病院であることが大きな要因なのだが、
それにしても、直球すぎやしませんかっ!?
これは、主治医のキャラクターなんだろうか?
ほかの、ごく普通の患者さんにも、同じような告知をするのでしょうかねぇ?
ま、あまりにあっさりしすぎて、
「はぁ~」と息をついていると、すかさず、第二波が。
「この大きさだと、StageⅠですね、手術だけで行けると思います。
それで、手術の日なんですけど、この日に入れてみたんですけど。
講義とか、予定入ってるかなぁ?」
コンピュータのモニターには、すでに私の名前と術式が、2週間後のOpe枠に記載されている。
・・・え?、いや、ほら、私、まだ、だれにも言ってないし、相談してないし・・・。
手術という文字に、激しく動揺してる。
巧みな訪問販売のおじさんの口車に乗せられるように、今ならオレオレ詐欺なのかな?、
わけのわからないまま、とりあえずその日に手術予約を入れておいてもらうこととなり、深呼吸。
そして、来た~、告知第3波!?
「アポロの年なんですね、生まれ年。僕も同じです。」
急に気が抜けちゃって、先生の顔を、しっかりと見ることができた。
任せようと思えた、手術をお願いしようと思えた。
CTの画像の白い影は、3か月前の画像よりちょっぴり大きくなっているという。
・・・今、がん、って言いました?
それって、告知ですか?!
そんな、あっさり。
もうちょっと、タメがあるかと思っていたよぅ。
私が看護師だから?
いや、それ以上に、私が看護系大学の教員であることが、カルテにばっちり書かれていること、、
そして、ここがその大学の附属病院であることが大きな要因なのだが、
それにしても、直球すぎやしませんかっ!?
これは、主治医のキャラクターなんだろうか?
ほかの、ごく普通の患者さんにも、同じような告知をするのでしょうかねぇ?
ま、あまりにあっさりしすぎて、
「はぁ~」と息をついていると、すかさず、第二波が。
「この大きさだと、StageⅠですね、手術だけで行けると思います。
それで、手術の日なんですけど、この日に入れてみたんですけど。
講義とか、予定入ってるかなぁ?」
コンピュータのモニターには、すでに私の名前と術式が、2週間後のOpe枠に記載されている。
・・・え?、いや、ほら、私、まだ、だれにも言ってないし、相談してないし・・・。
手術という文字に、激しく動揺してる。
巧みな訪問販売のおじさんの口車に乗せられるように、今ならオレオレ詐欺なのかな?、
わけのわからないまま、とりあえずその日に手術予約を入れておいてもらうこととなり、深呼吸。
そして、来た~、告知第3波!?
「アポロの年なんですね、生まれ年。僕も同じです。」
急に気が抜けちゃって、先生の顔を、しっかりと見ることができた。
任せようと思えた、手術をお願いしようと思えた。
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