2012年1月9日月曜日

告知から手術を受けるまでの期間

「肺がん」という告知があってから、手術するまでに18日間あった。
長いのか短いのか・・・。

病院によっては、緊急手術でない限り、
診断されてから手術するまでに数週間から数か月かかる場合もあるという。

私の場合、
がんは今のところ大きくないし、急激に大きくなっているわけでもないし、
症状も出ていないので、すぐに手術!というわけではなく、
「最短で18日後にできるけど、どうしますか?」
という感じだった。

私のかかっている病院の、呼吸器外科の手術日は週2回。
そのうち、肺がんの手術ができる日は週1日。
つまり、これを逃すと、また、さらに1週間後、ということになる。

時期的にもそのあたりは、仕事内容に余裕があったため、
最短の18日後に手術日を予約してもらった。

「がん」と言われて、手術するまでの期間、別に症状もないので、
普段通り仕事をしていたのだけど、
やっぱり、手術のこと、「がん」と言われたことが心の中に大きな割合を占めていて、
落ち着かず、眠りも浅かった。

手術するのはこわいけど、待っている日々も辛い。
ストレスで、この肺にある「がん」が、手術日までに急成長してしまうのではないか、
なんて思うこともあった。

仕事があって、よかった、と思う。
家にいたら、落ち込んでしまいそう。

手術まで、数週間、数か月待ちとなっている人は、
こんな思いを、その間持ち続けている。



2012年1月8日日曜日

‘がん’と‘癌’

「はいがん」 と入力すると、
「肺癌」
と変換された。

もちろん正しい。

でも、「癌」になってからの「癌」という文字は、今までと違う感覚を覚えます。
「癌」という漢字が、怖い。

だから、自分でこの言葉を使うときは「肺がん」と書きます。


医学事典等によれば、
「癌」は胃がんや乳がんなど、形のあるがん=固形腫瘍で使われ、
一方、「がん」は、白血病などの血液腫瘍で使われます。

したがって、肺がんは「肺癌」なのですが、
やはり、そう書くのは怖い。
自分ががんになる前は、普通に書くことができたのに・・・。

ま、最近、新聞や本・雑誌などの書物では、一般的に、
「癌」ではなく、「がん」とひらがなで表記されていることがほとんどなのですが。


こんなことを考えたのは、退院時の診断書や、生命保険の請求のための書類に書かれた、
「肺癌」という文字をみてからです。

私は、大学病院で手術をうけたので、「主治医」と「担当医」がいて、
手術の執刀や説明は「主治医」、
その他の経過観察や書類の作成などのことは、若い「担当医」が行います。

で、主治医が使うのは、「肺がん」「肺腫瘍」という言葉。
手術の説明のときも、その言葉を紙に書きながら話を聞いていたのですが、
その時は、特に気に留めず聞いていました。

そして、退院間際、担当医が書いてくれた退院時診断書。
そこには、
診断名:肺癌
と書かれていました。

確かにその通りだし、「肺癌」と診断されたことは理解・納得しているのですが、
やはり、その文字を見たときには、ドキッとして、涙が出そうになりました。

同じ意味なのに、同じ発音なのに、漢字とひらがな、こんなに受ける印象が違うんだ、
と感じた瞬間です。

お見舞いに来てくれた同僚(看護師)も、私の診断名を知っていたのですが、
「肺癌」と書かれた書類を見て、
「やっぱ、この字は、見るとリアルだし、キツイね…。」
と言っていました。

担当医はその先生なりの考えがあって使っている言葉だと思うので、
別に責めるつもりはないのですが、
私は、今後、患者さんやその家族が受けるであろう印象を考えると、
仕事上では「癌」というは使わない、そう決めました。


・・・と書きましたが、人によって「がん」でも嫌だったり、
「腫瘍」のほうが怖かったりする人がいるのかもしれませんね。